フェリチン値の読み方とフェリチン値の確定の注意・CRP検査
臨床検証 炎症・腫瘍がある時のフェリチン値分布
フェリチンが低値を示す病態は、鉄欠乏症しかありませんので、低値を示すと鉄欠乏は確定します※。
なお、低値とは最低基準値ではありません。基準値内であっても鉄欠乏の方は多くいます。ここに気をつけて下さい。
フェリチン値の分布 vs.炎症や腫瘍がある場合のフェリチン値の分布
血清フェリチン値は悪性腫瘍や肝臓障害などの炎症で、貯蔵鉄量とは無関係に上昇します。
そのため、フェリチン値のみを見ると、十分な値があるように見えても、実は偽高値であった実事例があります。
この場合、同時に体内炎症反応CRP検査を行い、炎症反応がなければフェリチン値は確定とみなすことが出来ます。
逆にCRP無しのフェリチン値は偽高値の疑いがあり確定が得られず、フェリチン検査の意味は無いといえます。
「フェリチンの数値だけを見ることの危険性」
...つまり炎症やがん存在すると、フェリチンは貯蔵鉄を反映しない検査結果を示すことになります。
...フェリチンが300ng/dl以下であっても、炎症などが存在していることを疑う必要があるのです。(引用:最強の栄養療法「オーソモレキュラー」入門 溝口徹医師薯
※ 大分大学医学部腫瘍・血液内科