臨床検証 炎症・腫瘍がある時のフェリチン値分布

フェリチン値読み方と注意すべき事項

フェリチンが低値を示す病態は、鉄欠乏症しかありませんので、低値を示すと鉄欠乏は確定します。
低値とはおおよそ30ng/dl未満ですが、それ以上の場合はどうでしょうか。

フェリチン値の分布と炎症や腫瘍がある場合のフェリチン値の分布


 
血清フェリチン値は悪性腫瘍や肝臓障害などの炎症で、貯蔵鉄量とは無関係に上昇します。
そのため、同時に体内炎症反応CRP検査は必須となります。
炎症反応がなければフェリチン値は確定します。

逆にCRP無しのフェリチン値は確定が得られず、フェリチン検査の意味は無いといえます。


「フェリチンの数値だけを見ることの危険性」
...つまり炎症やがん存在すると、フェリチンは貯蔵鉄を反映しない検査結果を示すことになります。
...フェリチンが300ng/dl以下であっても、炎症などが存在していることを疑う必要があるのです。(引用:最強の栄養療法「オーソモレキュラー」入門 溝口徹医師薯