フェリチン基準値と理想値とは?
基準値は統計値、日本人女性は低い傾向

フェリチンの基準値vs.理想値

血液検査(フェリチン検査)キットでは、体調不良で原因不明とされる不定愁訴や、精神疾患と見なされがちの原因にもなる鉄欠乏の状態を推定することができます。   不定愁訴やうつなどは女性に起こりやすい不調のひとつで、その多くの原因が鉄欠乏によるものとの認識はされていません。 また、妊娠中の女性は、赤ちゃんの成長のために多くの鉄分が必要となるため、鉄欠乏並びに鉄欠乏性貧血を引き起こすやすくなっています。   今回は、それらの予防となる、フェリチンの基準値と理想値について説明します。
 
 

見逃される鉄欠乏フェリチンの基準値・理想値とは?

基準値 フェリチン検査

 
一般的には貧血が鉄欠乏と認識されますが、貧血診断は血中のヘモグロビン濃度や赤血球の大きさや割合から診断されます。

その診断指標は基準値を見ます。
基準値を下回らないと限り貧血診断とはならず、従い鉄欠乏治療はされません。
貧血診断でない場合は、他の検査や原因究明を延々と行いますが、異常は見つからず、鉄欠乏が見逃されると原因不明の体調不良、不定愁訴となり、時には精神疾患を疑われます。

貧血でない鉄欠乏を潜在性鉄欠乏症と言います。それを診断するに最も有効なのは血液検査の血清フェリチン検査です。
たとえフェリチン検査を行なっても、ここにも基準値という落とし穴があります。

検査所の統計で作られ、臨床医療で診断の基準となる基準値とは何か、またそれに対し分子栄養医学でのあるべき理想値との違いを理解し、貧血や潜在性鉄欠乏症はどのように診断されるのか、なぜ原因不明の体調不良と診断されるのかを理解することです。

 

基準値とは?

基準値 フェリチン検査

 
基準値とは、ある検査所で健康と判断された検査結果群の下限値分布2.5%と上限値分布2.5%を除いた95%が収まる統計上の分布を基準値と言います。
検査項目によっては基準値を臨床判断値(正常値)とする臨床医療が多く、あくまでも統計値でありあるべき数値ではありません。しかも検査所によって基準値の下限値や上限値は異なります。

つまりもともと鉄欠乏気味の日本女性の血清フェリチン値は、正規分布にはならず統計値は低い方にバイアスされており、数値によっては基準値内であっても正常値ではありませが、例えば臨床医療の貧血判断基準はヘモグロビンや赤血球の基準値であり、基準値内であれば鉄欠乏は異常無しの判断となります。これが基準値の落とし穴となることに留意が必要です。
また基準値越えや高いと心配で、低い方は良いとされがちですが、分子生物学の生化学から代謝を分析する分子栄養医学からはかなり異なる分析となります。
 

フェリチンの理想値

基準値 フェリチン検査

 
貧血でない鉄欠乏とは、正式は潜在性鉄欠乏症と言い。検査は血清フェリチンの血液検査を行います。
重要なことは、診断をするにはあるべき正常値は基準値ではなく、理想値であり二つは異なることを知っておく必要があります。血清フェリチン値は男女間で異なるのが特徴で、下記の女性は有経女性となります。
一般臨床医療(病院やクリニック)は基準値で判断し基準値内であれば貧血や鉄欠乏とは見なされず、その結果、症状の原因は鉄欠乏以外となり不明となります。
それに対し分子栄養医学では理想値で判断します。

基準値、一般臨床医療では基準値内であれば貧血や鉄欠乏は異常なしとの診断となります。
男性:20~250ng/ml  
女性:10~80ng/ml

理想値、分子栄養医学からのあるべき正常値となります。
※ 男性:100150ng/ml  (医師により200ng/ml 以上)
※ 女性:50〜80ng/ml     (医師により100ng/ml 以上)


※ 上記数値は、分子栄養の専門医で異なります。

また医学的に鉄過剰は、医学的には1,000ng/ml以上(医師により500ng/ml以上)と言われています。これはほとんどは血球輸血を大量に静注した場合に起き、食事や鉄サプリからの鉄摂取では鉄過剰は起きないと言われています。

分子栄養医学の見地からは、理想値以下は鉄欠乏と見なします。
なお鉄需要は性別の他にも年齢、妊娠、運動量など個人で異なるため、鉄欠乏かどうかは十分な注意が必要です。

検査結果が基準値内にもかかわらず、身体の中で鉄分が不足しているせいで貧血に代表される鉄欠乏の症状が現れることは決して珍しいことではありません。鉄欠乏を放置すると体調不良はますます顕著になり、最終的には貧血に亢進するため、血液検査によってフェリチン値を理想値でチェックするのは必須となります。

 

鉄欠乏と診断された場合の治療法は?

基準値 フェリチン検査

 
では、貧血と診断された場合の治療法は、一般的なのは鉄剤が処方され、それを服用することによって症状の改善につなげるケースです。

鉄剤は健康保険適応薬ですが、非ヘム鉄と呼ばれる鉄ですが、吸収効率が悪く、貧血は数週間で改善するとされています。
ヘモグロビン値は1~3ヶ月ほどの時間をかけて、基準値まで上がって行くのが特徴です。
 

フェリチン不足となった場合の対処と注意点!

鉄サプリといつまで続けるか?

 
フェリチン不足となった場合は、鉄の補給ですが、基本は鉄を多く含む食材を食べることです。
ただし、食事で改善するためには数ヶ月〜数年が必要となります。

そのため、市販の鉄サプリを飲むのが効果が高い対処法となります。
吸収効率が高いヘム鉄サプリが適しています。

ただしフェリチンは、すぐにはあがらず、たとえヘモグロビンが基準値の範囲内になった時期から、さらに4ヶ月以上近くもの時間を要して、理想値を示すようになります。

このため鉄欠乏の対応は、血清フェリチン値が理想値に正常化したかどうかで終了とみなします。
ただし有経女性、妊婦、成長が著しい第二次性徴期(児童〜青春期)は鉄欠乏になりやすく、2〜4ヶ月ごとの定期的なフェリチン検査が望ましいと考えます。

なお、鉄サプの中には、キレート手法で製造された鉄サプリは、非常にはやくフェリチン値が上がり即効性はありますが、適正値であるかは2ヶ月程度で検査をお勧めします。
 

血液検査キットで何がわかる?
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フェリチンの基準値と理想値とは?
自宅で簡単にフェリチン検査ができ、分子栄養一次解説付き!

自分が鉄欠乏であるという認識は低く、不定愁訴や身体・心の不調などを理由に医療機関で血液検査を行っても、鉄量を測るフェリチンを検査しないため鉄欠乏は見落とされがちで、原因不明と放置されるケースが多々あります。  
ただし例え検査をしても、結果が基準値内であれば、ほとんの医療機関では問題なしとみなされ、延々と他の検査を行い、異常が見つからなければ原因不明の体調不良である不定愁訴の診断、もしくは精神的な課題として、心療内科の受診が勧められることもあります。
 
まず検査すべきはフェリチンと鉄関係検査です。
血清フェリチンの基準値は女性の場合は、検査機関によって異なりますが、おおよそ16〜160μg程度です。
異なる検査機関ではさらに低い、3.5〜115などの場合もあります。
 
貧血の詳しい貧血内科では30を切ると、例え貧血診断とならなくても貧血症状が出る、としているところもあります。
ただし30以上であると、数値的にはほぼ問題なしの診断となります。

でも単純に数字だけでよろしいのでしょうか?

 
 

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血液検査のひとつであるフェリチン検査キットでは、鉄量の推定が可能です。   日頃から不定愁訴などの体調不良に悩まされてる方や、妊娠中の鉄欠乏の可能性があるかどうかを、ご自宅で手軽に調べることができます。

ではフェリチンはどれだけあれば足りる? その判断は個人により異なります

フェリチンは貯蔵鉄ですから、どれだけあれば十分かは、各個人の性別・成長期・年齢、特に女性は生理・妊娠・出産状況によって変わります。
これら全身の代謝と関係するからです。
代謝が盛んであれば鉄需要は増し、多くの貯蔵鉄が必要となります。
 
特に妊娠前の女性と、妊婦、産後婦は極めて要注意です。
 
また生後直後赤ちゃんのフェリチン値は高く、数百を示す場合もありますが、6ヶ月ごろから急激に成長が始まり、人生で最も大きく成長します。
多くの鉄が必要となり、元々鉄不足傾向の赤ちゃんは鉄欠乏になりやすく、6ヶ月以降で6人に一人の赤ちゃんは貧血になっている統計もあります。
なぜ妊婦の鉄が極めて要注意かですが、鉄不足のお母さんから生まれた赤ちゃんは、鉄不足になる可能性があるからです。
 
次に多くの代謝需要が増すのは、二次性徴期と言われる、児童から思春期の期間です。
 
理想値は、鉄需要で異なることが前提ですが、有経女性の場合は50〜80程度が好ましいと言われています。
男性は100〜150程度と言われています(※ 女性の理想値は100程度、男性は200μl/dl程度とする医師もいます)。
 
鉄サプリの中には、フェリチン値を早期に上げる効果が期待できるキレート鉄があり、鉄過剰などを指摘するお医者さんもいますが、人間の鉄吸収システムは巧妙に作られており、その心配は少ないと考えますが、どの程度フェリチンが貯まったかの検査はしておいた方が良いでしょう。
 
なお血清フェリチンは体の中の炎症にも反応します。鉄を含む食事をとっていない、鉄剤や鉄サプリを飲んでいないにも関わらず、血清フェリチンが高い場合は、疾患が疑われます。
リ・スタート貧血・鉄欠乏ナビで取り扱っている血液検査キットは、炎症反応(CRP)も検査しますので、フェリチン値が高値を示す場合はCRPを参考にします。鉄欠乏や体内の炎症を発見する可能性を高めます。
 
栄養素に関する疑問などについて、オプションで分子栄養療法に精通する分子栄養医師がお答えしアドバイスします。
本人のみならず胎児や、家庭での鉄欠乏食を通して世代にわたり子供や家族の身体・心へ影響を及ぼす、負の連鎖を断ち切るために活用できるソリューションになります。
 
 

自宅で血液検査!
リ・スタート貧血・鉄欠乏ナビのフェリチン検査キットの特徴

安心の予備の採血管と採血パーツ付き!
精度の信頼性が向上する150μリットル採血
結果は参考理想値と栄養素解説付き
検体の返送時の品質維持のためチルド便使用

鉄欠乏推定・タンパク質代謝推定・ALPによる亜鉛欠乏推定※ができます
※ ALPによる亜鉛欠乏推定は成人でかつ肝臓系の疾患がない方となります

フェリチン値は体内に炎症があると本来の値より高く出ます
そのため体内炎症反応CRP検査は必須です


 

通常の検査では行わない「フェリチン」と「CRP」検査が特徴です。
採血量150μリットルは微量採血では多い方ですが、多い採血量は検査精度の信頼性を向上させます。
また返送はチルド便で検体の品質は保全されます。
検査項目:血清フェリチン、血清鉄 (Fe) 、AST (GOT)、ALT (GPT)、ALP、CRP、γ-GTP、中性脂肪 (TG)、総コレステロール、尿素窒素 (BUN)、尿酸 (UA)、総タンパク (TP)、アルブミン (Alb)
これら全項目は、分子栄養から見ると、生活習慣病の酵素反応からの定義に加え、栄養や免疫系の代謝が見えてきます。
 
詳しくはこちら

フェリチン検査(血液検査)キットの使い方は簡単で、まずご自宅や職場などで自己採血を行います。 そして、検体の品質を高めるためにその場で血清化処理をし、ポストへ投函するだけです。   投函して数日後には、検査結果をメールでお送りいたします。 検査結果の内容に不安がある場合や相談希望の方は、分子栄養療法を実践している医療従事者と栄養相談が可能です。   さらに、ご相談の内容にもとづき、必要に応じてヘルスケアプランを推奨します。 このヘルスケアプランを元に、セルフでヘルスケアを実践していただきます。
 
 

貧血の種類について

血液検査(フェリチン検査)キットでは、鉄欠乏の状態を推定し貧血のスクリーニングすることができます。 明らかに貧血状態と疑われる場合は医療機関で詳細な診察が必要となります。 貧血の種類によって原因や治療法は異なります。   鉄欠乏性貧血 原因:鉄分不足によって引き起こされる貧血です。鉄分不足により赤血球が小さくなりヘモグロビン含有量が低下すると、酸素の運搬能力が低下します。 主な治療法:鉄分を含む食材を積極的に摂取、もしくは経口鉄剤などで鉄分を補給する。   巨(大)赤芽球性貧血 原因:赤血球の合成に必要なビタミンB12や葉酸が不足して引き起こされる貧血です。 赤血球の形が大きくなるため、巨(大)赤芽球性貧血と呼ばれています。 主な治療法:鉄分・ビタミンB12・葉酸を積極的に摂取する。   再生不良性貧血 原因:骨髄の機能が低下し、赤血球や白血球、血小板が減少することで引き起こされる難治性の造血障害です。 主な治療法:造血機能亢進を目的に、タンパク同化ステロイドや糖質コルチコイドを使用する。もしくは輸血などもある。   腎性貧血 原因:腎臓で合成されるエリスロポエチンが低減することが原因で引き起こされる貧血です。 主な治療法:エリスロポエチンの服用などがある。   溶血性貧血 原因:赤血球の破壊が進むのに対して、造血が追いつかないことが原因で引き起こされる貧血です。 主な治療法:糖質コルチコイドや免疫抑制薬の服用がある。
 
 

自宅でフェリチン検査!血液栄養検査キット 安心の予備採血パーツ、血液栄養簡易解説付

有経女性や成長期の子供のフェリチンは下がりやすく、妊婦のフェリチンは25週目ごろから急激に下がり、産後婦の6割が貧血症状や産後うつ症状を発症した調査結果があります。
一般の鉄剤や鉄サプリの服用では、フェリチン値が理想値まで上がるには数ヶ月を要しますが、キレート処理の鉄サプリはかなり早く上がります。
そのためフェリチンの理想値を保つためは2〜4ヶ月ごとの検査が推奨されます。

「フェリチン検査をしてみたい!」という方は、リ・スタート貧血・鉄欠乏ナビへお問い合わせください。

健康維持のために、まずは体内の鉄の状態を知ることから始めませんか?リ・スタート貧血・鉄欠乏ナビが提供している自己採血型血液検査キットは、血清フェリチン、血清鉄の検査ができ、鉄欠乏の推定が可能です。 また、生活習慣病の生化学検査も同時に行い、分子栄養学の知見を持つ医療従事者と栄養相談も提供できます。検査キットに関してご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
お気軽にお問い合わせください。 またよくある質問からもご確認いただけます。

 
 

自宅でフェリチン検査特徴
✔️ 簡単・安心 - 自宅で採血し郵送するだけ、予備品付きで安心!
✔️ 実は必須項目 - 健康診断項目には通常ない貯蔵鉄「フェリチン」と炎症反応「CRP」同時検査は必須です!
✔️ 高品質 - 業界では多い採血量150μリットル、多い採血量は比例して検査品質は安定、さらに検体返送は品質保全のクール便を利用
✔️ 検査報告には一般栄養簡易解説付き※※

女性・妊活女性・妊産婦・子供〜高齢者・健康経営・アスリート、鉄のみならず、メンタル強化からも最適です。

全12項目全ては、鉄とタンパクを含む栄養や免疫系の代謝などが分子栄養から考察できる検査項目となります。

鉄関係:血清フェリチン、血清鉄 (Fe) 生化学:AST (GOT)、ALT (GPT)、ALP、CRP、γ-GTP、中性脂肪 (TG)、総コレステロール、尿素窒素 (BUN)、尿酸 (UA)、アルブミン (Alb)

※ 亜鉛欠乏推定はALP値から、成人でかつ肝臓系の疾患がない方となります
※※   FAQは必ずお読みください
※※※ 採血後の検体は品質保持のため同封のJPのチルドゆうパックで返送します。詳細は使い方・ビデオから「ご利用の注意」をご覧ください。なお手配と費用はお客様にてご負担となります。

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